稚ビーとの戦 ver.Ⅳ ~キリュウの次戦~

あらすじ。
ずさんな戦略により死したCRS。キリュウはエビ道から手を引くことになる。
しかし、そんなキリュウには、新たな戦が待ち構えていた――

CRSをあきらめて、キリュウに残る道。
ひとつは、育。
ひとつは、食。
ひとつは、殖。
キリュウは、いずれ全ての道を通ることになるはずだ。
魚を育み、その魚たちの成長を祈って食を研究し、その食によって育った魚たちを殖やす。――これが魚の道なのだ。
エビ道が絶えた今、キリュウはまっすぐな気持ちで「育」をすすんでいる。
でも、ほかの皆は「食」や「殖」を進んでいるのではないのだろうか。
そしてそこから未開の地へ足を踏み入れ道無き道を歩いていくのだろう。

キリュウの進む「育」の道に、分かれ道ともいえぬ、平行して進む道を見つけた。
その道は、「知」。
知識――知恵。そして、「知力」。皆の「知」。
人々に熱帯魚のことを知ってもらい、そしてこの「育」の道に進んでもらう道。
人々に生命の大切さを実感してもらい、二度と過ちを犯さないための道。
そして、次の道はキリュウにとって未開。
新たなる戦が待ち構えていた。
キリュウはもう考えていたのである。
あのCRSに失敗した水槽を、キリュウのなじんだ、熱帯魚を知らない人々の場に持っていき、そこで熱帯魚をはじめることを。
二度とあの失敗を犯さぬためにも、順を追って、水槽を設置したりバクテリアを増やしたりすることを。

熱帯魚を知ってもらうために、キリュウは考えた。
どうせであるなら、皆にもなじんでもらうためにも、なじみやすい魚を選べ、と。

キリュウは「フグ」を選びたいとおもうのだ。
けれども、フグは一歩間違えれば死んでしまう。それこそCRSと同じ過ちなり。

というわけで、みなさんの意見を集めたいとおもうのですが、いかがでしょうか。
フグ以外にも親しみやすくなおかつ飼いやすい魚などがいましたら教えてくださればと。
値段と大きさを踏まえたうえで検討させていただきます。
案は、コメントへどうぞ。

以上で、一応「稚ビーとの戦」は終了したことになりますです。
でも、いつかまた「戦」がはじまるともしれないのですのでお楽しみに!(ぇ

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稚ビーとの戦 ver.Ⅲ ~キリュウの敗北~

あらすじ
ついにCRSを買ってしまったキリュウ。その頭には戦略がうずまいていた。
しかし、その戦略は甘かったのだ・・・。

ワタシは、いわゆる「蝦道」というのを通ったことはない。
蝦を飼う、それはあくまで「メインは魚」であり、「メインが蝦」になることはありえなかった。
しかし、グッピーを飼うことはできない、というキリュウの常識を覆した魚がいるように、このエビの道に導くエビがいるのではないのか。
キリュウの場合それはCRSだったのかもしれない。

引越しのダンボールから引っ張り出した小さな水槽。
以前ぷくの隔離用に使おうと考え、それ以前にベタを飼っていた水槽である。
その水槽の中にはかつて使っていたスポンジフィルターが入っている。それからベランダにあった砂を洗ってその水槽にいれ、スポンジフィルターを設置し、水槽の水をいれてまわした。
――この時点でキリュウは間違っていた。

エビは、無論水質に弱い。
高温に弱い。
カンタンにゆだる。
――そう。
この暑さ。
この暑さ。
この暑さ!

CRSはもうすでに袋の中で息絶えていた。
水のそこで横たわり、もう息をしていない。ピクリとも動かず、透明感あった体はもうすでに白っぽくなっている。

ブラックアウトした、キリュウの頭。
脳裏をかすめるこの言葉。
「生き物を飼うときは、責任を持て」
その常識を忘れ、
なおかつ破り、
ほかの常識をも破壊し、
このキリュウは――敗北した。

CRSの世界はキリュウの考えたほど甘くは無かった。
敗北したからには手を引くしかない。
敗戦したものは戦場から敗走するか、死ぬかだ。
キリュウは魚の道へまっしぐらに敗走した。
そして誓った。
むやみにCRSを買わないと。
むやみに生き物を買わないと。

みなさんも、この「常識」を思い出してください。
あなたは守っていますか?

※いままでの「稚ビーとの戦」シリーズは多少フィクションが入っております。
 なお、これはキリュウの文章力を養うために作成されたものでもあり、
 「飼うことのできない生き物を飼わない」という常識を皆さんに再びおもいださせるためでもあるのです。

次回に、・・・続く?

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稚ビーとの戦 ver.Ⅱ ~キリュウの戦略~

あらすじ
前回、袋を二つぶら下げて家にようようと帰ってきたキリュウ。
もし大きな袋にCRSが入っているならば、CRSのエサは、隠れ家は、ソイルは、水槽は・・・。

ショップにて、キリュウの頭はCRSに占領されていた。
けれど、いくら潤っているとはいえ、チラリと見た財布には1000円しか入っていない。クラウンローチが二匹買え、ガラ・ルファが一匹買え、コリドラス・ステルバイが一匹買える値段でしかない。どれを優先すればいいのか――
しかし、勢いあまって入ってしまったCRSの水槽世界はカンタンに抜け出すことはできない。 ・・・格言。
爆殖しすぎてしまえば熱帯魚のエサにするしかない。エサ代はバクダイなものになるであろうし、そもそも一匹がいま大特価でも500円。どうやって二匹買えというのか。そのほうがムリというものだ。
・・・キリュウの頭に、ひとつ考えが浮かんだ。
大昔すぎて、もう誰も覚えていないであろう10月、ワタシがまだベタをかっていたころ。
ベタの「ほっと・はうす」と称したその水槽。
ベタのいなくなった時、それはキッチンのすみに洗っておかれていたはずなのだ。
あれを使えば・・・。
CRSを飼う事も不可能では無い。
走る。そう、走れ。ソイル売り場に。
エサ売り場、隠れ家売り場、金魚売り場、海水魚売り場を駆け抜けた後に、やっとたどり着いた場所――

「ソイル 2kg
    780円」

これは意地悪ではないか。
たった500グラムしか必要としないのだ。それなのに、少ない袋でも2kgのものしかない。
思い切って店員に、「ソイル500グラムください」といいたかったが、やむを得ず考え込んだ。
このとき、クラウンローチやコリドラスはCRSに逆襲をしたのである。
――しかし、救いはあった。
キリュウがウィローモスコーナーにたちより、つまりそこは水草売り場である。
その水草の砂利を眺めつつ、「ソイル、ソイル」とつぶやきつつ・・・いや、叫びつつイライラと右往左往する。
・・・ガーデニング。
母の趣味はガーデニングである。
そこには、「ソイル」・・・赤玉土があるはずだ。赤玉土は肥料を含まないため、CRSにも安心なはず。

そして、キリュウはついに決めてしまったのだ。CRSを買うことを。
我らがCRSは、クラウンローチやコリドラスに勝ったのだ。

この後の戦略は、決まっていた。
今はウィローモスとCRSを一匹だけ買い、来月にもう一匹CRSを買おうと。
そして、そこからどんどん増やしていき、繁殖をさせようと。
この機会に、CRS専用のエサを作ってみようと。

ショップから出たとき、キリュウは袋を抱えていた。
ひとつは大きな袋。
ひとつは小さな袋。
小さな袋にはウィローモスの入ったパックがはいっていた。
大きな袋の紙袋の中には、水にゆれるCRSがいた。

――しかし、全ては甘かったのである。

続く。

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稚ビーとの戦 ver.Ⅰ ~キリュウの挑戦~

前々から・・・やっぱり、熱帯魚ブログのリンクに並ぶもの。
それは・・・CRS
エビの王者とよばれ(誰が呼んだ)そのバンドの種類は数百におよび(んなわけねーだろ)めずらしいものはその値段をはるか上空まで跳ね上がらせる(おーげさな)・・・。
そんなCRSを、私が手に入れるなどというのはムリというものがある。
だって月々使えるのはせいぜい600円、CRSの値段は安いものでも900円はくだらない。
その上、ソイル、ウィローモス、隠れ家などといったものをそろえねばならないのだ。
それを、この金のないキリュウがどうしろというのか・・・。

先日、前回紹介した、珍しいクラウンローチのいた店へ、キリュウは向かった。
無論、キリュウはペット売り場を突っ切り、熱帯魚の水槽が並ぶ場所へ駆ける。
クラウンローチやガラ・ルファが並ぶのを見て、キリュウは心躍らせて駆け回る。
その駆け回るとき、ふと脇を見て見つけたもの。

「クリスタルレッドビーシュリンプ
     特価  780円    」

あのCRSが、あの980円のCRSが、今目の前に並んでいる。
小さな、赤身の多いエビたちがちょろちょろと私の前を横切り、ウィローモスをついばむ。
財布を開く。――数百円。CRSはおろかウィローモスも買えない。
ひとまず、キリュウはその場を後にした・・・。

そして、昨日。
引越しをし、水槽をあらためたキリュウ。そのペットショップにむかうキリュウの財布の中には、水槽を買った残りの1000円が入っていた。
クラウンローチを買うか、コリドラスを買うか、ガラ・ルファを買うか、――そのときのキリュウは、CRSなどは考えていなかった。
前回と同じく駆け回る。ふとCRSのコーナーに差し掛かった。
・・・すると。

「クリスタルレッドビーシュリンプ
    大特価  500円    」

「特価」に「大」がついて「大特価」となって、あの手も及ばなかった値段は、今、潤っている財布の中の金で二匹買える値段であった。
クラウンローチと、コリドラスと、ガラ・ルファが渦巻いていたキリュウの頭からその考えが栓の抜けたように空になり、そこに新たな「CRS」という考えが満たしていった。
――キリュウは、CRSがほしくなったのである。

そのペットショップから出てきたとき、キリュウは袋を二つ持っていた。
ひとつは、大きな袋。
ひとつは、小さな袋。
大なり小なり、どちらかに、魚か、もしくはCRSが入っているのは明らかである。
しかし、大きな袋には紙袋がひとつ入り、小さな袋には小さなパックのようなものがひとつしか入っていない。ソイルの影が見当たらないのだ。そして、CRSのためのエサが、隠れ家が――

キリュウはいったい何を買ったのだろうか。

続く。

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